2020/09/29

こちらでは、「危険物に関する法令」内の製造所等の区分について紹介していきます。
危険物取扱者試験の甲種についてこれから勉強していく方に向けて、「危険物に関する法令」・「物理学及び化学」・「危険物の性質並びにその火災予防及び消化の方法」の3科目がありますので、科目毎に一つ一つ紹介していきます。
今回は、「危険物に関する法令」内の第4回目の講座になります。
【危険物甲種·乙4の勉強法】指定数量と計算方法【法令】に戻る場合はこちら。
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Contents
製造所等の区分
指定数量以上の危険物を貯蔵、または取り扱う施設には、製造所、貯蔵所、取扱所があり、これらを総称して製造所等といいます。
そのため、試験問題に製造所等と書いている場合は、製造所、貯蔵所、取扱所の3種類をさしています。
この3種類は以下のように区分されています。下記、表に纏めてみました。
製造所
危険物を製造する施設
貯蔵所
屋内貯蔵所
屋内の場所において危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
屋外貯蔵所
屋外の場所において危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
屋内タンク貯蔵所
屋内にあるタンクにおいて危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
屋外タンク貯蔵所
屋外にあるタンクにおいて危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
地下タンク貯蔵所
地盤面下に埋没されているタンクにおいて危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
簡易タンク貯蔵所
簡易タンクにおいて危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
移動タンク貯蔵所
車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し、または取り扱う施設
取扱所
給油取扱所
給油設備によって自動車等の燃料タンクに直接給油するため危険物をと取り扱う施設
販売取扱所
店舗において容器入りのままで販売するため危険物を取り扱う施設
移送取扱所
配管及びポンプ並びにこれらに附属する設備によって危険物を移送するため危険物を取り扱う施設
一般取扱所
給油取扱所、販売取扱所、移送取扱所以外で危険物を取り扱う施設
全部で3種類あり、貯蔵所は7つ、取扱所は4つあります。
暗記することが多いでしょうが、「屋内」、「屋外」、「タンク」等暗記しやすいキーワードはあるので、効率よく覚えましょう。
屋外貯蔵所
屋外貯蔵所は、屋外の場所において危険物を貯蔵し、または取り扱う施設であるが、危険物は以下のものに限られるので、暗記してください。
・第2類の危険物のうち、硫黄、硫黄のみを含有するもの、引火性固体(引火点が0℃以上のものに限る)
・第4類の危険物のうち、第1石油類(引火点が0℃以上のものに限る)、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類
第4類は、反対に言うと、「特殊引火物」と「第一石油類」(引火点が0℃未満のもの)以外という覚え方のが良いかもしれません。
そのため、「ガソリン」もNGになります。
販売取扱所
販売取扱所は、第一種販売取扱所と第二種販売取扱所があります。
第一種販売取扱所:指定数量の倍数が15以下
第二種販売取扱所:指定数量の倍数が15以上40以下
数量に上限のある製造所等
屋内タンク貯蔵所、簡易タンク貯蔵所、移動タンク貯蔵所については取り扱うことのできる危険物の数量に上限があります。
屋内タンク貯蔵所
容量:指定数量の40倍以下であること。
第4石油類及び動植物油類以外の第4類危険物は、20000L以下とする。
簡易タンク貯蔵所
容量:600L以下であること。
1つの簡易タンク貯蔵所に設置する簡易タンクは3基以内。
移動タンク貯蔵所
容量:30000L以下であること。
例題
①屋外貯蔵所で取り扱うことのできる危険物の組み合わせで正しいのどれか?
1.ガソリン 硫黄
2.ガソリン 硫黄
3.ガソリン ジエチルエーテル
4.硫黄 メタノール
5.赤りん ガソリン
ガソリンは「第一石油類」(引火点が0℃未満のもの)のため 1,2,3は×。
硫黄は〇。メタノールは、アルコール類なので〇。
ジエチルエーテルは特殊引火物のため、3は×。
赤りんは第2類であるが、硫黄、引火性固体ではないため、5は×。
答えは4番です。
※次回講義は、作成中になります。
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これから勉強をされる方は、私の危険物取扱者甲種試験の合格体験記の記事もありますので、合わせて是非読んでみてください。
甲種危険物取扱者試験合格のためにおすすめの参考書、テキスト問題集を紹介。乙4等の合格率も紹介